気合のGunks

《ゆ》
なんだか色々大変で3週間経ってしまったけど、ガンクスの話。

3月13日 Shawangunk Lost City Area, NY
毎週末登り過ぎて、とうとう生活が回らなくなり、週末両方晴れているのにクライミングは土曜日だけという決断をすることになった。仕方がないので、一日で全てを使い切るぞと気合を入れて岩へ。
この日はYojiro, Kristin, Kyle, Eddie, Scott, Jeff,という豪華メンバー。Lost Cityというトポがないエリアに連れてってもらう。日本に比べて、日々の寒暖の差が激しく、3月は0度くらいの日もあれば、ちょっと暑いくらいの日もある。この日はポカポカで、夏向きクライマーの私としては最高のコンディションだった。

始めにV3やFlying Jay V5、Little Something Something V6でアップ。私はV3と狭いネチネチ足技系のFlying Jayは一撃したが、大型アメリカ人のKyle、Eddieは何故かハマっていた。二人ともV8以上を一緒にトライすると私より強いので本当に謎。同じ人間とはいえ、柴犬とコリーくらい違うため、体感グレードを共有するのは不可能なのかもしれない。(柴)V4、(コ)V6のように表記してもいいんじゃないかと思う。Littleは足を失敗して一撃を逃し、数回トライして完登。ボルダ―らしくていい課題だった。

次にThe Path V9。右ヒールを痛めていると全くやる気にならないスタート。3か月経っても改善しないし、実は坐骨神経痛かもしれない。そんなわけでダラダラしている私、なぜか上部で何度も落ちるKyle、リピートできなくて徐々にイラつくScottを後目に、あっさりYojiroが完登。
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クリスティン(コブ曰く、写真で見るよりかなり美人)

移動して、Harmonic Tremors V9。見た目が超かっこいい。”Gem(見た目・課題としての質ともイケてる課題)”に分類されると思う。しかもカチカチで見るからに得意系。これは!と思ってトライしたところ、一回目、Barn-door(ドアが開くようにふられてはがれる)な核心まで行き、二回目に途中から練習したらトップアウトできた。
そうこうしているうちに、ルートをやっていたおじ様が参戦。私は「次落とす!!」というメラメラ状態で全然気を配っていなかったが、Yojiroが「Ivan Gr●●n」だ!と言っており、どうやら有名な歴史的クライマーらしい。
三回目のトライ。かなり気合を入れてトライしたが、核心の振られを止められず剥がれ落ち。コントロール悪く落ちてしまったところ、スポットをしてくださっていたアイバン様のお顎に強烈な肘鉄を食らわせてしまったではないか!何かやらかさないではいられない私。ほんとにごめんなさい!!と謝るが、あまりの痛さに話せない模様。
人を殴っといて、次登れないっていうわけにはいかない。追い詰められた4トライ目、絶対落ちないという気合で完登。
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その後、人生でもっとも強烈なパンチをくらったとおっしゃっておられたアイバン様でしたが、さすが貫禄クライマー、若人男子共を置いてけぼりにして完登!
そんなこんなで、もう一本V6をオンサイトして、一日しか登れないサラリーマンの気合のガンクスは終了した。

3月20日 Shawangunk Trapps boulder, NY
コブ様が来米なされたときも、Yojiro, Kristin, Kyle, Eddie, ScottとShawangunkのTrapps boulderでボルダリング。概ねコブ様が書いてくれたので、概況は下記をご参照ください。
渡米、再会、そしてGunksでボルダリング

Kobu
Yojiroが有名課題を次々と案内してくれて、ボロボロになるまで登っていた。私も初日はまってしまった「Black Boulder V5」にどはまりしていた。この課題、見栄えはしないが、ムーブも多彩で、リーチに関係なく難しく、すごく良い課題だと思う。
Yojiro
「Yikes V9」がお目当て。かなり惜しいところまでいったが、次回にお預け。
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Kristin
「Boxcar Traverse V4」完全にルートクライミング力を要求される、ハリハリ系課題にチャレンジ。この課題、Yojiro、Scottも登れていない。「持久力あります」自慢のY花様も参戦するが、ハリ落ち。持久力あるなんて嘘。ルートクライマーコブ様も返され、だれも登れないV4として終了した。
Yuika
前回お預けとなった「Boxcar Arete V8」。上部のマントル部分で2回落ちて、今日は無理かも!?となっていたときに思わずBoxcar Traverse V4をトライしてさらに終了。もうダメか、と思ったが、3度目の正直ですべてを振り絞って完登。ハングのシットスタートから、ちょっと悪い上部トラバースにつながる持久系名課題。
Eddie, Scott
ただ「外にお出かけしたかった」だけの二人。正しいエンクラモード。

そんなこんなで快晴で楽しい一日でした。

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