巷では「自称ADHD」という人々がいて、遅刻した時などに「私ADHDだからー」という人がいるそうです。https://www.youtube.com/watch?v=3HIO5u6Ao1Y
自分自身を含め、私が知ってるADHD的な人は、子供の頃から遅刻や落とし物などの失敗を繰り返すたびに怒られて、そんな自分が嫌で隠そうとするので、遅刻したりすると「今回だけは特別な事情があってこうなってしまったんだ。私は本質的にそういうことをしてしまう人間ではないんだ」と言いたくて、ものすごく見苦しい言い訳をする人の方が多いんじゃないかな?と思います。
例えば、私は結婚指輪を5回失くしてしまい、4回目までは見つかったのですが最終的には見つからず指輪なし人間として生きていくことにしました。失くした時には
・これまでアクセサリーをほとんどしていないから、扱いがわからなくて失くしやすいだけで他のものはなくさない
・クライマーは登る時に指輪を外すから、普通の人よりはなくす機会が多いからしょうがないのだ
・うっかり失くしてるんじゃなくて大事にしまっているからこそ、見つからなくなるのだ。現に失くしても見つかってるじゃないか。今手元にないだけで、家にあることは間違いない
とか、見苦しい言い訳をしており、「ADHDだからしょうがない」という方向には全く向かいませんでした。自分を含めADHD人たちの見苦しい言い訳は、聞いているとこちらが恥ずかしくなるくらい筋が通っておらず、「この人の認識能力大丈夫かな?」と心配になるくらいです。自分でも、過去の言い訳を客観的に思い出すと自分で恥ずかしいです。
さておき、自称ADHDが出てくるくらい世の中に浸透しているADHDですが、とはいえ、一般社会で「発達障害」とカミングアウトすると色々問題があるんじゃないかと思い、このブログを書くのも最初は非常に迷いました。有名人が発達障害であることをカミングアウトしても個性の一つとして扱ってもらえるかもしれませんが、会社などの組織に所属して生きていく必要がある一般人にとっては、組織への適合性が低いということで結構マイナスのイメージを持たれ、転職などに影響があるのではないかと思います。さらに、ADHDなどの発達障害があると、家のローンや保険に加入するのが難しくなるそうです。これは差別というより保険会社も元を取らないといけないので、確率論的に仕事を継続するのが難しかったり精神疾患になりやすい発達障害に対して査定が厳しいのはしょうがないと思います。また、ADHDは先天性と言われている通り、やはり家族間で受け継がれている傾向が高く「子供もそうなる可能性が高い」と考えられるので、知られたくないということもあると思います。
そんなこんながありますが、このブログは基本的にクライマーと家族しか見ていないので職場には気にされないだろうし(希望的観測)、これから私がローンを組んだり保険に加入する可能性はほぼゼロだし、子供もいないからそっちには迷惑もかからない、ということで公開しようと思いました。
そんな色々考えた挙句に、ブログ書いちゃおうと思った一つの理由は、私自身が診断された後にADHD患者のブログを探して回り、読み漁ったからです。発達障害Youtuberも結構いるのですが、私は活字を読む方が楽で手っ取り早いと感じる方なので、ブログを探して色々読んでまわりました。そこで思ったのが、発達障害は本当に多種多様で、自分と同じタイプを見つけるのは結構大変だな、ということです。なので、多様なブログがあるのは良いかなーと思いました。
あと、特にクライマーには発達障害かグレーゾーンの人がたくさんいるし、共感して読んでくれる人がいるんじゃないかな?と思って書いてきたのですが、やはり!そんな方や家族から反響をいただきました。また医療・福祉関係者で関連する仕事をしている方からも読んでくれている話を聞いており、なんだかんだで書いて良かったなーと思ってます。
そして何よりも、これを書きながら自分の中身を可能な限り深掘りして自己開示していったのが、自分にとっては良かったです。実は、薬を飲まないADHD状態のままだと、自分の過去を深掘りしたり内省するのが非常に難しいので、これを書けたのは薬の恩恵だな、と思っています。

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